アニスト志望で特待生として音楽科への推薦入学が決まっている香月遥は、ピアノ教師の鬼塚に叱責されながらも自らの腕を磨くため、日々練習に明け暮れていた。2か月前にスマトラ沖地震で突然家族を失い、以降香月家に身を寄せている従姉妹の片桐ルシアとは同い年で共通点も多く好みも合い、ピアニストになるという夢も同じだったため、2人はまるで姉妹のように仲が良く、遥の父・徹也はルシアを養子にする話を進めていた。そんな2人を、悲劇が襲う。遥の両親や、同居している叔父の研三が用事で家を空け、介護士の綴喜みち子も家に帰ってしまった夜遅く、香月家当主である香月玄太郎の部屋から出火し、あっという間に3人がいた香月邸の離れは全焼してしまう。
地方に暮らす女性たちの心情を描いた山内マリコの同名連作小説集を橋本愛、門脇麦、成田凌の出演、廣木隆一監督のメガホンで映画化。東京で就職したが、10年経って何となく地元に帰ってきてた27歳の「私」は、実家で暮らしながらタウン誌で記事を書く仕事をしているが、冴えない日々を送っていた。そんなある日、高校時代の仲間と久しぶりに会った勢いで、高校時代にみんなの憧れの存在だった椎名くんと会いに行くこととなった「私」の中に、椎名くんとの忘れられない過去が去来する。そして、東京への憧れと怖さを抱きながら地元を出ないまま、元彼である「椎名」を忘れられずに暮らしている「あたし」。日常に充足感を覚えることができない2人の女性と彼女たちが足りない「何か」を埋めてくれると期待されている1人の男性のそれぞれの思い、そして現実が描かれていく。「私」役を橋本、「あたし」役を門脇、椎名役を成田がそれぞれ演じる。
モデルとして活動するも、なかなか売れない17歳の詩織(橋本愛)。売れっ子モデルを羨んだり、ゴスロリ趣味の服を事務所の社長に注意されながらも、なんとか自撮りやブログやツイキャスの配信で、ファンを増やそうと努力する日々。詩織と半同棲中の恋人・浩平(稲葉友)は、そんな必死な詩織の姿に呆れ気味だ。ある撮影会の日、詩織はいつも来るファン・13歳の亜弓(蒼波純)に声をかける。家出をして来た亜弓を「助けたい」と、勝手に泊める浩平に怒った詩織は家を飛び出す。詩織に憧れて、ゴスロリの格好やアイフォンを真似し、詩織の好きなミュージシャン・大森靖子や浩平までも、詩織の好きなもの全てに焦がれる亜弓。一方、亜弓のブログやツイキャスを見て、しだいに、その純真さに心を奪われていく詩織。可愛くも過酷な世界に放り出された2人の女の子の物語を、大森靖子の歌声が強く、可愛く、激しく背中を押す。
高校最後の夏休みが迫る中、親友のハジメから彼がひそかに思いを寄せている同級生・入江杏とのデートの約束を取り付けるよう頼まれた浅井由。だが、それが原因となって入江を怒らせてしまい、仲直りできないまま夏休みが始まった上に、彼女は遠くへと引っ越してしまう。スッキリしない気持ちを抱える浅井は、思い切って入江に手紙を出すことに。届いた返事から学校を辞めた真の理由を知った彼は、ハジメと一緒に彼女に会おうと片道200キロメートルの旅に出る。
とある田舎町の県立高校映画部に所属する前田涼也は、クラスの中では地味で目立たないものの、映画に対する情熱が人一倍強い人物だった。そんな彼の学校の生徒たちは、金曜日の放課後、いつもと変わらず部活に励み、一方暇を持て余す帰宅部がバスケに興じるなど、それぞれの日常を過ごしていた。ある日、学校で一番人気があるバレー部のキャプテン桐島が退部。それをきっかけに、各部やクラスの人間関係に動揺が広がり始めていく。
日本の最北端・稚内市で生まれ育った中学生・藤田駈と転校生の滝本瑞穂は、ともに孤独感を抱いていたことから心を通わせる。2人は駈の家で見つけた古いギターをきっかけにバンドを結成するが……。
都会に出たものの馴染めないでいたいち子(橋本愛)は、故郷である東北地方の小さな集落・小森に戻ってくる。山に囲まれた小森の周辺にはスーパーやコンビニはないため、畑で農作物を作ったり、野山で季節のものを採ってきたりして、自給自足に近い生活をしなければならない。山の恵みを使って、夏にはグミジャムや岩魚の塩焼き、秋はくるみごはんや栗の渋皮煮などを作るいち子。もちろん自然には厳しさもある。季節の移ろいを感じ、ふと立ち止まって自分自身と向き合いながら、いち子はおいしいものを食べて次の一歩を踏み出す勇気を得ていく。
紀子は10歳で病気の母親、芳恵を亡くす。芳恵は娘が20歳になるまでの毎年、誕生日に紀子に読んでほしい手紙を残し、紀子は誕生日を迎えるごとに母親からの手紙を読み、そこに書かれたことを実行する。だが19歳の誕生日、紀子は母親に人生を決められている気がして手紙を開けられず、父親の宗一郎とケンカして家を飛び出す。紀子は中学時代の初恋の相手、立石と再会して交際し始め、20歳の誕生日に最後の手紙を読む。
アニスト志望で特待生として音楽科への推薦入学が決まっている香月遥は、ピアノ教師の鬼塚に叱責されながらも自らの腕を磨くため、日々練習に明け暮れていた。2か月前にスマトラ沖地震で突然家族を失い、以降香月家に身を寄せている従姉妹の片桐ルシアとは同い年で共通点も多く好みも合い、ピアニストになるという夢も同じだったため、2人はまるで姉妹のように仲が良く、遥の父・徹也はルシアを養子にする話を進めていた。そんな2人を、悲劇が襲う。遥の両親や、同居している叔父の研三が用事で家を空け、介護士の綴喜みち子も家に帰ってしまった夜遅く、香月家当主である香月玄太郎の部屋から出火し、あっという間に3人がいた香月邸の離れは全焼してしまう。
地方に暮らす女性たちの心情を描いた山内マリコの同名連作小説集を橋本愛、門脇麦、成田凌の出演、廣木隆一監督のメガホンで映画化。東京で就職したが、10年経って何となく地元に帰ってきてた27歳の「私」は、実家で暮らしながらタウン誌で記事を書く仕事をしているが、冴えない日々を送っていた。そんなある日、高校時代の仲間と久しぶりに会った勢いで、高校時代にみんなの憧れの存在だった椎名くんと会いに行くこととなった「私」の中に、椎名くんとの忘れられない過去が去来する。そして、東京への憧れと怖さを抱きながら地元を出ないまま、元彼である「椎名」を忘れられずに暮らしている「あたし」。日常に充足感を覚えることができない2人の女性と彼女たちが足りない「何か」を埋めてくれると期待されている1人の男性のそれぞれの思い、そして現実が描かれていく。「私」役を橋本、「あたし」役を門脇、椎名役を成田がそれぞれ演じる。
モデルとして活動するも、なかなか売れない17歳の詩織(橋本愛)。売れっ子モデルを羨んだり、ゴスロリ趣味の服を事務所の社長に注意されながらも、なんとか自撮りやブログやツイキャスの配信で、ファンを増やそうと努力する日々。詩織と半同棲中の恋人・浩平(稲葉友)は、そんな必死な詩織の姿に呆れ気味だ。ある撮影会の日、詩織はいつも来るファン・13歳の亜弓(蒼波純)に声をかける。家出をして来た亜弓を「助けたい」と、勝手に泊める浩平に怒った詩織は家を飛び出す。詩織に憧れて、ゴスロリの格好やアイフォンを真似し、詩織の好きなミュージシャン・大森靖子や浩平までも、詩織の好きなもの全てに焦がれる亜弓。一方、亜弓のブログやツイキャスを見て、しだいに、その純真さに心を奪われていく詩織。可愛くも過酷な世界に放り出された2人の女の子の物語を、大森靖子の歌声が強く、可愛く、激しく背中を押す。
高校最後の夏休みが迫る中、親友のハジメから彼がひそかに思いを寄せている同級生・入江杏とのデートの約束を取り付けるよう頼まれた浅井由。だが、それが原因となって入江を怒らせてしまい、仲直りできないまま夏休みが始まった上に、彼女は遠くへと引っ越してしまう。スッキリしない気持ちを抱える浅井は、思い切って入江に手紙を出すことに。届いた返事から学校を辞めた真の理由を知った彼は、ハジメと一緒に彼女に会おうと片道200キロメートルの旅に出る。
とある田舎町の県立高校映画部に所属する前田涼也は、クラスの中では地味で目立たないものの、映画に対する情熱が人一倍強い人物だった。そんな彼の学校の生徒たちは、金曜日の放課後、いつもと変わらず部活に励み、一方暇を持て余す帰宅部がバスケに興じるなど、それぞれの日常を過ごしていた。ある日、学校で一番人気があるバレー部のキャプテン桐島が退部。それをきっかけに、各部やクラスの人間関係に動揺が広がり始めていく。
日本の最北端・稚内市で生まれ育った中学生・藤田駈と転校生の滝本瑞穂は、ともに孤独感を抱いていたことから心を通わせる。2人は駈の家で見つけた古いギターをきっかけにバンドを結成するが……。
都会に出たものの馴染めないでいたいち子(橋本愛)は、故郷である東北地方の小さな集落・小森に戻ってくる。山に囲まれた小森の周辺にはスーパーやコンビニはないため、畑で農作物を作ったり、野山で季節のものを採ってきたりして、自給自足に近い生活をしなければならない。山の恵みを使って、夏にはグミジャムや岩魚の塩焼き、秋はくるみごはんや栗の渋皮煮などを作るいち子。もちろん自然には厳しさもある。季節の移ろいを感じ、ふと立ち止まって自分自身と向き合いながら、いち子はおいしいものを食べて次の一歩を踏み出す勇気を得ていく。
紀子は10歳で病気の母親、芳恵を亡くす。芳恵は娘が20歳になるまでの毎年、誕生日に紀子に読んでほしい手紙を残し、紀子は誕生日を迎えるごとに母親からの手紙を読み、そこに書かれたことを実行する。だが19歳の誕生日、紀子は母親に人生を決められている気がして手紙を開けられず、父親の宗一郎とケンカして家を飛び出す。紀子は中学時代の初恋の相手、立石と再会して交際し始め、20歳の誕生日に最後の手紙を読む。